Dig355をお読みのみなさま、こんにちは。
今回はDig355、アーティストインタビュー企画初回という事で
現在話題沸騰中のバンド、“MOSHIMO”(もしも)に会ってきました。
MOSHIMOの『もしも』の話には、ただの妄想に留まらない『もしも』がありました。
前回はバンド名の理由から、歌詞の世界、そして意外な過去の話を教えてくれたMOSHIMOの皆さん。インタビュー中もお互い突っ込んだり笑いあったり、とても仲が良いバンドです。そんなバンドも実は去年までそれぞれが色々と考えることがあったそう。 MOSHIMOのインタビュー記事、後編です。
Gt 一瀬貴之(以下 一瀬):岩淵のターニングポイントとしてはKREVAさんのライブを観に行った時だったかと思うんですけど、バンドとしては、去年の冬、みんなで向き合った話し合いが大きな転換期だったかな、と思います。
「命短し~」を去年の9月にリリースしたんですけど、それまではお客さんとコミュニケーションが取れていない気がしてたんです。…というより、それまでちゃんと意識してなかったのかも。でもCDを買ってくれたり、ライブに来てくれる人が増えて、一方通行じゃないバンドになりたい、という意識を持つようになったんです。それで去年の11月頃にみんなで腹を割って色々話し合った。バンドとして一致団結してやっていかないとダメだよね、っていうことを再認識して、それからライブでもコール&レスポンスをやってみたりとか、岩淵の弾き語りにお客さんからのリクエストを取り入れたりし始めました。
ファンの人たちの気持ちはとっても大事だと考えているので、MOSHIMOだけで考えるより、何が良いかをみんなに聞いちゃった方が良いかなと。ファンの人たちも反応して色々意見をくれるので、グッズとかでも意見を反映したものを作っていきたいなと思っています。
Dr. 本多響平(以下 本多):僕は丁度専門学校を卒業したと同時に、このバンドに入りました。学生時代まで本気でバンドをやったことがなかったのもあって、自分のバンドっていうのがすごく嬉しかったんですよね。だから、MOSHIMOのメンバーの一員としてどういう人、どういうドラマーであるべきかっていうのを、11月の話し合いの頃から特に考えるようになりました。
ー 本多さんと宮原さんはCHEESECAKEの後から参加されたんですよね。
Ba 宮原颯(以下 宮原):僕は元々CHEESECAKEの時から二人と仲が良くて、前のメンバーが辞めちゃった時に電話を貰ったんですよ、一緒にやらん?って。それまでのバンドでは僕はボーカルだったので、実はベースをちゃんとやったことが無かったんですけど、二人の「これが最後だって考えてる」っていう言葉を聞いて、一瞬で腹を括って「やるか!」って返事してました。笑。CHEESECAKEが好きだったし。
そのあと、「簡単に返事しちゃったけど、俺ベースちゃんとやったことないんだけど大丈夫?」って聞いても、二人は大丈夫大丈夫!今からドラマーも探すから!ってあっけらかんとしてるし、ちょっと焦りました。笑。それで、きょーへーが決まって、今のメンバーになった。その時から考えると、今本当にここまで来れたんだな、やっと来れたんだなって嬉しく思ってます。だから今、バンド活動がすごく楽しくて。
ーひとつずつの出来事や話し合いを重ねて、団結力が高まったんですね。今の皆さんの仲良しさの理由が見えた気がします。
Vo&Gt 岩淵紗貴(以下 岩淵):それまでもバンド活動は一生懸命やってましたけど、個々が精いっぱいだったっていうこともあると思うんです。パーソナルな部分で中々うまくかみ合ってなかった。ライブで歌いにくさを感じたこともあったし。
一瀬:みんなそれぞれで精一杯だし、自分も出したいし。かつ、決めたことをちゃんとこなしたい、という思いもあって。でも、決まった事だけキッチリやるライブって何のためにやってるんだろうって思ったんですよ。それだったらDVDで良いんじゃない?って。多少演奏が粗くてもイレギュラーなことが起こった時のライブの方が面白かったり印象に残ったりするな、って考えて、どういうライブにしたいかということもみんなと話し合いました。
岩淵:楽曲に対する解釈も違い過ぎていたので、そういうことも話し合いましたね。話し合いをしてから、すごくやりやすくなったんですよ。いろんなことを本音で話し合えたから、一つのライブに対する目的地みたいなのもみんなで共有できてきた、見えてきたかなと思います。
実は私、今年に入ってやる気が止まらなくて、ずっと戦闘モードなんです!!もう、すごいですよ。いつもギラギラです。ライブも本っ当に楽しくなったし。もっとああしたい、こうしてみたい、っていう欲がどんどん出てきた。私自身、熱い人って面倒だなって思って苦手だったはずなんですけど、今、私めちゃくちゃ面倒くさいと思う。笑
3人:確かに、ポチ今めっちゃ熱いよね!
岩淵:私、もう人にどう思われても良いんよ。どう思われても良いから、自分の思った事をMOSHIMOのみんなとちゃんとやって、届けたい。そういうのって格好いいと思う。今の社会ってどっちかというと、"クール"とか、"スマート"な方が良かったりするじゃないですか。でも私はそんな風には生きられないんで。感情の波もあるし。ダサいなりにハートでぶつかっていきたいというか、失敗して、それでも前に進める人間の方が格好良い、泥臭い人間の方が格好良いって思う。サッカーでいうと岡崎みたいな感じ!笑
3人:分かりやすいたとえ!ほぼヘッドで決めたみたいな!!笑笑
昔から言いよるもんねー岡崎が好きって!!笑笑
岩淵:いやークールなのも好きなんですよ?好きなんですけど、そういう大人なオーラはまだ出せないから。気分にもムラあるし。
一瀬:ポチは今これだけ熱いかと思えば、もう辞めたいって時もあるもんね。やっぱその葛藤の狭間で生まれるものがあるんだろうと思うけど。
ー すごい、一瀬さんは岩淵さんの良い理解者ですね。具現化が上手というか。
一瀬:そうですね。彼女とももう長いですし。正式に言うと小学校の時から知ってました。でも、ちゃんと話したことはなかったんですよ。クラス数がすごく多くて。足が速い女の子だなっていう認識はあったけど。
岩淵:私はイッチーのこと、PTAに嫌われてる男の子だな、としか思ってなかった。笑
一瀬:高校からは別だったんですけど塾がまた一緒だったんです。その頃学校が嫌で、塾の子たちで現実逃避の場所としてバンドを作ったんです。そこで初めてちゃんと知り合ったんですよ。そこからの付き合いですけど、今は通訳と思ってますから。自分のこと。笑
岩淵:専属の通訳みたいな。笑
宮原:通訳間違えたらぶち切れるもんね!笑
岩淵:自分の中での明確なイメージを言葉にすることが難しいんです…。イッチーは理論立てて喋れるし、通訳してくれるから助かります。笑。知り合って長いってこともあるから、そのフレーズダサい!とかいうことも彼となら本音で言い合えるし。
宮原:むっちゃ最近仲良いもんね。喧嘩するけど。この前なんか、ライブの楽屋で大ゲンカして、他のバンドの人たちが驚いてる間に外に出て行っちゃって、ハラハラしながら待ってたら10分後肩組んで戻ってきたこともあったよね。笑
一瀬:「途切れないように」のストリングスのアレンジをどうするかっていう話になって、つい盛り上がっちゃって…。戻ってきたときに他のバンドさんにもちゃんと謝りましたけどね!!笑
宮原:きょーへーと一緒に2人で少し外出てて、ライブ会場戻ってきたら楽屋の外にイッチーがいて、ぐったりしてて。話聞いて、きょーへーと「…取りあえず今は一旦引くか」って、その場から退きましたもん。変に首突っ込むのが一番良くないから。 皆方言でしゃべるから、東京の楽屋で喧嘩とかになると「あるけん!」「ないけん!」「いや、あるけん!」「いやないけん!」っていう応酬になって、他のバンドさんたち若干引いてますからね…。笑
一瀬:いや、でも音楽で喧嘩するようになって良かったよー、飯を何にするかで大ゲンカしなくなって良かった!笑
ー 聞いてるこっちも、なんか妙な感動があります…!笑
いろんな話し合いを経て、今後もどんどんMOSHIMOは進化していくんでしょうね…!これからが益々楽しみです!早速ワンマンツアーが6月から始まるんですよね。
岩淵:今回のミニアルバムには、昔作った曲からこのアルバム用に作った曲までを入れたので、自己紹介の代わりみたいな作品になっています。そのMOSHIMOの世界観をしっかり出せるライブにしたいと思ってます。昔はもっと自分自身との闘いで必死だったけど、ちょっとずつ寄り添えるようにもなった気がしますし、人の表情を描けるライブにしたい。感情をしっかり伝えられるライブにできたらいいなと思います。熱くなることを恥ずかしいと思わないでもいいんだ、今、バカになっても良いんだって思ってもらえるライブにしたいと思います。
一瀬:仮に同じセットリストでも、一回一回が二度と再現できないようなライブにしたいと考えてます。「命短し~」の時のツアーが終わってから、みんなで考えたことです。MCもキッチリ決めるのではなく、ライブもアドリブで演じたり。もっとチャレンジしてみて、いい意味で真面目じゃないバンドになろうと思ってるので、そういう所も楽しみにしてもらいたいです。ちなみにこの前の横浜でのライブでは、筒香(横浜DeNAベイスターズの野球選手)コールさせてもらいました。僕が好きなんで。笑
岩淵:カープファンの人が、「僕、MOSHIMOのことは好きですけど筒香だけは叫べませんでした…」って言ってたよね(笑)
本多:喜怒哀楽含めた感情面でもそうだけど、お客さんとMOSHIMOで一緒に成長していきたいなって思います。歌詞の中で沢山考えることがある楽曲が多いと思うので、お客さんたちとその世界を共有して、お互い一歩ずつ進んでいけるきっかけになるような、背中を押しあえるようなライブにできたらいいなと思ってます。
宮原:四人で音楽やるのが最近本当に楽しいので、この気持ちはきっと聴いて下さる方々にも伝わると思うんですよ。前回のツアーとまた違った表情のお客さんの顔が見れるのかなと思うと、本当に楽しみです。
ー 本当に楽しみですね!今のMOSHIMOの皆さんの熱量をライブで感じられたら、次の日からの生きる活力になりそうです!!笑 今日は忙しいところ、本当にありがとうございました。
妄想・想像とは、という教えを乞いに伺ったMOSHIMOのスタジオでしたが、MOSHIMOの「もしも」は妄想・想像の域にとどまっていませんでした。
悩んでぶつかって考えて笑い飛ばして、四人の力で現実のものに変えていっていました。
MOSHIMOの描く妄想は時々突飛だけれど、リアルな話。“もしも次ライブをしたらこうしよう。
”“次のツアーではこんなことにトライしてみよう”。
「もしも…」から始まるけれど、確実に未来を見据えた話。
もがいてきた過去があるから、未来に夢を描けるのかもしれません。
MOSHIMOの四人がつくる楽曲には、悲しみ嬉しさ、怒り喜び、あらゆる種類の感情が詰まっています。
聴いてみたことがない人もぜひ一度、聴いて見てください。
中毒性のあるメロディーに力をもらえて、ふとした時に口ずさんでいる自分がいますよ!
MOSHIMO 2nd mini album「触らぬキミに祟りなし」Trailer
MOSHIMO ワンマンツアー2017冬 開催決定!!
10/28(土)大阪・梅田バナナホール
11/03(金・祝)名古屋・ell.SIZE
11/05(日)福岡・BEAT STATION
12/09(土)東京・渋谷CLUB QUATTRO
オフィシャル1次先行抽選受付
7/10(月)0:00 ~ 7/17(日)23:59
http://eplus.jp/moshimo/
大阪のみ以下で先行抽選受付中!
http://eplus.jp/msm2017w/
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